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漢方外来

漢方外来

漢方医学は2000年ほど前に中国で確立された伝統的医療です。7世紀頃に日本へ輸入された後は、日本人の体質に合わせて改良されてきました。漢方医学では同じ症状であっても、年齢や性別、体質など様々な観点『証(しょう)』からその人に最も合った漢方薬を選んで治療します。

当院では日本東洋医学会認定漢方専門医が丁寧に診察いたします。

 

●未病

「なんだか調子が悪い」「疲れやすい」「めまいがするのに、画像検査で異常ないと言われた」、「胃の調子が悪くて内視鏡検査を受けたが胃には問題ないと言われた」・・・こんな経験をされた方は少なくないと思います。このように検査では異常がなく、病名がつかない症状を東洋医学では『未病』と言います。未病は体が発する一種の警告です。未病の段階で手を打っておけば大事に至らないものを放置すると深刻な事態になってしまうかもしれません。こんな未病にこそ、漢方がきっとお役に立てると思います。

 

●養生

漢方には偉大な先人が沢山いますが、江戸時代に活躍した名医に、後藤艮山(ごとうこんざん)先生がいます。

後藤昆山先生(1659-1733)には、湯熊灸庵(ゆのくまきゅうあん)という渾名があり、「湯」は温泉、「熊」 は熊胆(ゆうたん=くまのい)、その他に番椒(ばんしょう=とうがらし)などの民間薬を よく用いられ、お灸を多用したことで有名です。これは、今日で言う self-medication(自ら病気を治すを重視した表れであり、現代の予防医学にも通じるところがあるように思われます。

 

弟子が書いたとされる『師説筆記』には、いわゆる「未病」 を治すことが重要で、養生が第一という点がいたるところで触れられています。 「薬は毒物にして邪気に破れたときの備えである」とあり、昆山先生は、患者に湯治をさせて、赤ガエルやカワウソ、鰻などを食して身を養うことをすすめました。『師説筆記』には、「一回の肉食は十回の野菜や三服の薬よりも大益がある!」とまで極言されています。また、「脳卒中などで身体が不自由になったものは安居するだけではいけない、人に助けられても、よく身体運動を行えば、天寿を全うできるものだとも仰っています。

 

最近になって、高齢者の筋力低下予防・フレイル予防に、たんぱく質(肉・魚・豆類・乳製品)を積極的に食べ、筋力をつける運動が重要!ということを健康番組や本などであちこち見聞きしますが、同じことを300年も前に昆山先生は日常診療で患者さんに説いていました。西洋医学の医聖、古代ギリシャのヒポクラテスも、2500年も前に「人は自然から遠ざかるほど病気に近づく」「真に病を治すのは自己の自然治癒力である」と言っています。

 

当院では、漢方薬の処方の前に、問診でライフスタイルを伺い、食事・運動・睡眠・休養指導のほか、介護や育児などの負担軽減ができないか、ストレス解消方法などを一緒に考え、未病を治し大事に至らないようアドバイス致します。心身の健康を壊すような生活を続けながら漢方薬だけ飲んでも症状は良くならないからです。食事の内容についても、買い物に出かけられないひとり暮らしの高齢者から、外食三昧のサラリーマン、お料理が苦手な男性にいたるまで、お一人お一人のライフスタイルにあった現実的なアドバイスをしています。

 

心身一如

日々の診療において、「身体がつらい」と訴えていらっしゃる方の中に、実は心が悲鳴を上げている方が結構おられます。心の動揺や疲れ、ストレスが体の不調をきたし(例:頭痛、胃痛、下痢など)、病気の原因になることや、逆に身体の具合が悪くなると不安や落ち込み、抑うつ気分になることはよく知られていることですが、東洋医学には心と体はつながっている=「心身一如(しんしんいちじょ)」の考え方があります。心と体、どちらのバランスが崩れても健康とは言えません。心が楽になると体の症状が楽になることもあります。表に出た体の症状だけでなく、お話をよく聞くことで、心と体がともに健康である状態をめざします。

 

漢方診療は、決して西洋医学と相対するものではありません。むしろ、西洋医学的な現代医学の手法を存分に活かす中で、漢方治療を受けていただくことが出来ます。場合によっては漢方をお勧めしないこともあります。

一昔前まで漢方といえば自費診療が中心で、なかなか庶民の手には届かないものでした。しかし、漢方エキス製剤が医療保険の適応となってからは、だれにも身近なものとなりました。自分の体調のことで何かお気付きな点がありましたら、一度、漢方外来でご相談下さい。

漢方治療が適している症状には、以下の症状などがあります

虚弱体質 疲れやすい、食欲不振、下痢しやすい、風邪を引きやすい、汗っかき
高齢者 腰や膝の痛み、足のしびれ、足がつりやすい、トイレが近い
女性の悩み 冷え症、月経に伴う症状、不妊、更年期障害、むくみ
お肌の悩み にきび、肌荒れ、しみ、主婦湿疹、脱毛症
ストレス イライラ、睡眠障害、気分の落ち込み、胃痛
アレルギー 喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎
気になる症状 めまい・ふらつき、習慣性頭痛、首や肩の凝り、便秘、下痢

保険は使えるの?

保険診療になります。保険証をお持ちください。

漢方外来の診察時間

診療時間
午前 9:00~12:00
午後 14:00~18:00

※漢方外来は月・木・金の午前診のみ診療を行います。

※漢方外来は完全予約制です。受付にお問い合わせください。