便秘外来
便秘外来
便秘症は非常に頻度の高い疾患であり、お悩みの方も多いかと思われます。近年、「慢性便秘症ガイドライン2017」が刊行されました。また、上皮機能変容薬を代表とする各種の新しい便秘薬も登場し、便秘診療が大きく変貌をとげています。当院では、ガイドラインに基づき、便秘症を大腸に腫瘍等の形態的な病的変化を伴う“器質性”便秘と、形態的な変化を伴わない“機能性”便秘に大別して診療を行っています。当院の便秘外来には、以下の特徴があります。
①便秘外来は、消化器病専門医である副院長が担当しています。
副院長は、消化器内視鏡専門医でもあり、必要性に応じて、大腸内視鏡検査等による、大腸疾患の精査も行って参ります。
②多角的アプローチによる便秘診療を実施しております。
便秘の治療法は、食生活改善や排便法改善を含む生活指導と薬物療法に大別されます。薬物療法は更に、その作用機序の違いから、膨張性下剤、浸透圧性下剤、刺激性下剤、上皮機能変容薬、漢方薬に区分されます。各種薬剤の反応性は、個々の患者さんの病態によって様々です。当院では、以前から便秘症の診療に積極的に取り組んでおり、これまでの経験を元に、消化器病専門医の立場から、診察及び各種検査結果を勘案の上で、患者さん一人々々に最適な治療法を模索していきます。また、当院では漢方専門医も診療を行っております。必要性に応じて、生活カウンセリング、新規薬剤を含む西洋医学的診療、漢方薬を含む東洋医学的診療も用いた、多角的アプローチによる便秘診療を実施しております。
③包括的アプローチによる便秘診療を実施しております。
特に“機能性便秘”については、その原因として糖尿病やその他の疾患が関与している場合もしばしばあります。このため、単純に便秘症の診療だけでなく、背景の並存疾患に対する対応を含めた包括的な診療を実施するように心がけています。
長期に渡る便秘症に対して、従来型の刺激性下剤を長く服用されている方もいらっしゃるかと思われます。近年、便秘診療は大きく進化しており、特に、刺激性下剤については、その長期使用をなるべく避けるようになってきています。便秘診療については、反応の個人差も大きい部分があります。また、緊張等のストレスによっても、反応性が異なって参ります。このため、早く良くなりたいお気持ちは当然の事かと思われますが、決して性急にならずに、段階を踏みながら、患者さん一人々々に最適な治療法を見つけていくことが大切と考えています。尚、便秘外来については予約は不要で適宜行っております。その日の診療状況によってはお待たせしてしまう事があるかと思われます。受診当日でも構いませんので、事前に電話連絡を頂けましたら、比較的スムーズに診療が可能なタイミングをお伝え致します。